聖なるシドルの葉

シドルの葉 ― 古代から続く「聖なる木」

シドルの葉(Ziziphus spina-christi)は、古代から「聖なる木」と呼ばれ、浄化や守護のために大切にされてきました。

イスラムの伝統では祈りや清めに欠かせない存在で、葬送の際には遺体を洗うときにもシドルの葉が使われます。

コーランにもシドルのことが記されていて、人々にとって神聖な象徴であり続けているのです。

古代エジプトでも、シドルは香油や薬用として親しまれていました。

木材は家具や棺に、葉や果実は生活や薬用に用いられ、その様子は壁画や神殿の装飾にも描かれることがあります。人と神を結ぶ植物として、古代の人々からも尊ばれてた長い歴史を持ちます。

また、キリスト教の伝承では、この木が「キリストの茨冠」に使われたともいわれています。

イスラム・キリスト教・古代エジプトという異なる宗教と文化を結びつける珍しい存在であることは間違いありません。

現代のエジプトでも、シドルの葉は神聖な葉でありながら、身近な存在です。乾燥させて粉末にし、美容のクレイパックのように使ったり、お香に混ぜて焚き、祈りや浄化のために役立てられます。

実際に、当店の「Redaマジックのお香」にもシドルの葉がひそかにブレンドされてます。

 

神殿の庭にも今もその木は生えていたり、一般家庭の庭でも大切に植えられています。

そして、私自身(店主ソフィア)もルクソールの家の庭で、シドルの葉を摘んでもらっては太陽の下で乾かし、お香や浄化の粉として大切に使っています。優しい葉の香りはどこか心を落ち着けてくれるし、つい手に取りたくなる魅力があります。

チンキになると、透き通ったやさしいグリーンに仕上がり、自然の恵みを感じる一滴となります。

シドルは、古代から現代まで、そして宗教や文化を超えて、人々の暮らしと祈りに寄り添い続けてきた「聖なる木」。長いこと、どうやったら日本で届けられるだろうと考えていました。やっとやっと、お届けできるように準備しております。

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